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月別アーカイブ: 2025年5月

第8回消防設備雑学講座

皆さんこんにちは!

 

株式会社REVLIMIT、更新担当の中西です。

 

 

消防設備の鉄則:人の命を守る“当たり前”を支えるプロの心得

 


前回は「消防設備の歴史」について振り返りました。今回は一歩進んで、消防設備の鉄則=現場で守るべきルールや心構えについてご紹介します。

消防設備は、“いざ”というときに確実に作動してこそ意味がある。
日頃の施工・点検・保守にどれだけ真摯に向き合っているかが、文字通り「命を守る」ことにつながるのです。


◆ 鉄則①:設計・施工は「法令遵守」が大前提

 

消防設備には、消防法・建築基準法・市町村条例など、多くの法的規制が存在します。

  • 感知器の設置間隔や天井高、障害物の有無

  • スプリンクラーの流量・配管径・設置位置

  • 避難器具の種類や落下防止機能

一つでもズレがあれば、違法施工・未作動事故・重大な損害賠償につながる可能性があります。

「これくらい大丈夫だろう」は絶対に禁物。
消防設備は“合法でなければ安全ではない”という意識が必要です。


◆ 鉄則②:定期点検は“作業”でなく“命の確認”

 

消防設備は、基本的には日常では使われません。
だからこそ「点検」が命を守る最も重要な作業になります。

  • 感知器の動作テスト

  • バッテリーの劣化確認

  • スプリンクラーの水圧・錆び・詰まりの点検

  • 誘導灯のランプ切れや非常放送の音量確認

点検はただの“チェック”ではなく、「もし今ここで火事が起きたら助けられるか?」を設備に問いかける作業です。


◆ 鉄則③:「見えないミス」を作らない習慣づくり

 

消防設備の怖さは、“設置してあるのに機能しない”こと。

  • 接続ミスや配線の劣化

  • 感知器の誤設置・設置角度ミス

  • バルブの閉め忘れ・配管詰まり

どれも外からは見えないトラブルばかり。だからこそ、作業時には「確認→記録→再確認」の3段階が欠かせません。


◆ 鉄則④:説明責任=お客様の命を守るもう一つの作業

 

点検後に「問題ありませんでした」と報告するだけでは不十分です。

  • どこをどう確認したか

  • どんなリスクがあったか

  • 今後の対策や改善提案

これらを分かりやすく、誠実に伝えることが、消防設備のプロに求められる姿勢です。


◆ 鉄則⑤:日々の学びが“いざ”の差を生む

 

消防設備は日々進化しています。感知器、警報機、無線連動機器など、技術革新のスピードは早く、常に新しい知識が求められます。

  • 講習や資格更新に積極的に参加する

  • 最新機器のカタログを読んでおく

  • 現場での気づきを仲間と共有する

「学びを止めない姿勢」が、お客様と自分を守る最大の武器になります。


◆ まとめ:消防設備は「当たり前の安心」をつくる仕事

 

消防設備は、使われないのが“当たり前”の設備。
でも、その“当たり前”を誰かが真剣に守っているからこそ、安全が成り立っているのです。

「見えないところにこそ、本当のプロの仕事がある」
それが、消防設備に携わる者に課せられた責任であり、誇りでもあります。

次回もお楽しみに!

 

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第7回消防設備雑学講座

皆さんこんにちは!

 

株式会社REVLIMIT、更新担当の中西です。

 

 

 

消防設備の歴史:火災と闘ってきた技術の進化

 

 


今回のテーマは「消防設備の歴史」。私たちの暮らしや命を守る設備が、どのように誕生し、発展してきたのかをひも解いていきます。

火災は古くから人々を苦しめてきた災害のひとつ。
それを防ぐために生まれた「消防設備」は、文明と共に発展してきた“命の守り手”とも言える存在です。


◆ 古代から中世までの「火」とのたたかい

 

火を使うようになった人類は、同時に「火事」という危険とも向き合うようになりました。

  • 古代ローマでは、“消防兵”のような役割を持つ集団が存在。

  • 江戸時代の日本には、**“火消し(ひけし)”や“火除け地”**といった街づくりの工夫があった。

しかしこの頃の火災対策は、あくまで「人力による消火」が中心で、設備と呼べるものはまだありませんでした。


◆ 明治〜昭和初期:近代消防設備のはじまり

 

日本で消防設備が本格的に整備されはじめたのは、明治時代以降の近代化の流れのなかでした。

  • 西洋の技術が導入され、手押しポンプ・ホース・消火栓が都市に配置。

  • 明治43年、東京市に日本初の「常設消防隊」が誕生。

  • 同時に、警報ベルやサイレン、避難はしごなどの消防用設備も整い始めます。

当時はまだ建物そのものが木造中心で、火災が起きれば瞬く間に延焼していました。


◆ 昭和~高度経済成長期:建物の増加と設備の進化

 

戦後の復興とともにビルやマンションが急増。建物の高層化・複雑化に対応するため、消防設備も大きく進化します。

  • 屋内消火栓・スプリンクラーの普及

  • **自動火災報知設備(感知器+ベル)**の導入

  • **避難器具(避難はしご、滑り棒など)**の法令化

  • 非常放送・誘導灯の設置義務

この頃、昭和48年(1973年)には消防法の大改正が行われ、建物用途ごとに必要な消防設備の種類が明文化されました。


◆ 平成〜令和:電子化・ネットワーク化の時代へ

 

建物の安全基準が厳しくなるなか、消防設備も**「自動化」「連動化」「遠隔管理」**へと進化します。

  • 火災を即座に感知するアナログ感知器→アドレス感知器

  • スプリンクラーと連動する自動閉鎖扉や排煙設備

  • 監視センターと常時接続する遠隔火災監視システム

  • 点検記録のクラウド管理やアプリ対応

令和の今、消防設備は「守る設備」から「つなぐ設備」へ。建物と人、情報をつなげて、安全を守る技術へと進化を遂げています。


◆ 消防設備は「建物の命綱」

 

もし火災が起きたときに、設備が正しく作動するかどうかで、生死が分かれることも珍しくありません。

だからこそ、設置だけでなく定期的な点検・維持管理が非常に大切なのです。

次回は、この消防設備を扱う上での「現場の鉄則」についてご紹介していきます!

次回もお楽しみに!

 

 

 

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