-
最近の投稿
アーカイブ
カテゴリー
投稿日カレンダー
2025年7月 日 月 火 水 木 金 土 « 6月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

皆さんこんにちは!
株式会社REVLIMIT、更新担当の中西です。
目次
今回は、「消防設備が環境にどのような影響を及ぼし、また環境にどう配慮されているのか」という点に焦点をあてて、解説いたします。
「火災を防ぐ設備」としての役割が大きい消防設備ですが、実は近年では**“環境にやさしい防災”**が新たなテーマになっています。
消防設備が環境と無関係に思われるのは、「非常時しか使わないもの」という認識があるからかもしれません。
しかし、以下のような設備や工法には日常的にも環境に影響する要素があります。
● 粉末消火設備
古くはハロン系ガス(ハロン1301など)が使用されていましたが、これらはオゾン層破壊物質として1990年代に国際的に規制され、現在は使用禁止。
→ 現在は代替不活性ガス(CO₂、窒素、アルゴン混合)やノンハロン型薬剤が主流になっています。
● 泡消火設備
石油系火災や化学火災に有効ですが、一部の旧型薬剤には**PFAS(有機フッ素化合物)**が含まれており、土壌・水質汚染の原因となることが懸念されています。
大規模施設では24時間稼働する感知器・ポンプ・制御盤類が大量に存在します。
電源を必要とする設備は待機電力の削減が求められ、近年では省エネ型の火災報知器・LED誘導灯への更新が進行中。
老朽化した火災報知設備や中継器の基板やバッテリーに含まれる鉛・水銀・カドミウムなどは、適切な分別・廃棄処理が不可欠です。
環境配慮型消防設備とは、単に「省エネ」というだけでなく、**「日常で使わずとも、常に環境負荷が少ない」**という設計思想を持っています。
電池式・ソーラー式報知器
LED式の誘導灯・非常灯(旧来の蛍光灯型より電力量が1/5)
自動自己診断機能付きで、無駄な点検作業・廃棄物削減
ノンフロンガス、CO₂・窒素・アルゴンなど自然由来ガスを使用
PFAS非含有の泡消火薬剤の普及
水ミスト消火など、水量を大幅に抑えつつ有効な消火を可能にするシステム
設備点検時にCO₂排出量・バッテリー劣化状況をログ化し、報告書に反映
「環境負荷の少ない防災管理」が、建物オーナーのESG対応・SDGs評価指標に組み込まれつつあります。
火災や事故から命を守るだけでなく、
使わない時間も環境と共生する消防設備が、これからの標準になります。
安全と環境は対立するものではなく、「共に備える」時代へ。
消防設備も、静かに環境配慮の最前線に立っているのです。
次回もお楽しみに!
株式会社REVLIMITでは、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!
私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。
ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!